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【「棉」という直球の本がでました - 19/05/12】

2019.05.10 NOC.JPG
「わた」という言葉は、多様で古来日本人が
如何に生活の必需品として親しい存在だったか解ります。
まわた(真綿)と云えば絹のことです。
本当の綿は絹と云う・・・。コットンを生業(なりわい)にする私たちとしては聞き捨てなりません。
調べてみると、絹は今から2200年くらい前に大陸から稲作と共に日本にやってきました。コットンは1200年くらい前の奈良時代に入ってきました。  絹は大先輩でした。
昔の人々は、寒い冬に絹を着物に入れたり、布団に詰めて暖を楽しみました。
この時、その絹の詰め物を「わた」と呼びました。糸にする前の繊維全般を「わた」と呼んでいたのです。
脳の中身を脳味噌と云い、内臓を「はらわた」と云います。はらわたと云う言葉は詰め物というイメージがあるのでしょう。
さて、コットンが圧倒的な広がりになると、「わた」はコットンを指す言葉になってゆきました。そこで絹は渋々席を譲って、わざわざ「真綿」と言い換えて、コットンを木綿(もめん)と呼びました。
更にコットンは 木へんの「棉」と 糸へんの「綿」と区別しています。
「棉」は文字通り植物の状態、「綿」はこれも文字通り糸偏に替わり繊維の状態を表しています。
この本、「棉」と名付けられただけに全体の70%近くは、植物としての綿について語られています。この一冊をしっかりと読み込んだら、コットンのエキスパートになれます。営業活動の際、お客様は私たちをコットンのエキスパートとして期待しています。
どうぞ、ご一読をお薦めします。

地域資源を活かす 生活工芸双書 「棉」執筆:森和彦他、出版:農文協
                     
日本オーガニックコットン流通機構
顧問 宮嵜道男 (文責)
4.25.2019

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