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【GMO遺伝子組み換えコットン大問題 - 15/10/28】

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この写真は、今年の5月に48か国、400都市でほぼ同時期に行われた世界規模のデモ行進の一つです。

GMOバツのプラカードが見えます。
これは、モンサント社の遺伝子組み換え種子反対、食料供給独占支配に反対するデモで、
今年で3回目です。

これほど盛り上がっているのに、日本では、報道規制があるかのようにニュースにもならず、
誰も話題にもしていません。
ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコ、シカゴ、シドニー、ベルリン、パリ、
ロンドン、カナダ、スイス、オランダ、ボリビア、メキシコ、バングラディッシュ、インド、
プエルトリコ、南アフリカ・・・・・
この中に、東京も大阪も名古屋の名前もありません。

日本人が世界で最もGMO農産物を食べさせられている可能性が高いのにどうしたことでしょう。
知らされていないからか?
無関心なのか?
平均寿命が世界一だから安全だと考えているのか?
子々孫々の健康のことまで考える想像力がないのか?
忘れっぽい国民なのか?
不可解です。

このところTPP(環太平洋連携協定)の交渉が成立したとニュースが伝え、アメリカに
押し切られた妥結で、担当の甘利大臣の苦笑いがテレビ画面で大写しになっています。

現在は、残留農薬基準や、GMO作物、食品の表示規制が首の皮一枚で繋がっていましたが、
このTPP妥結で、これらは「非関税障壁」のレッテルを張られ、撤廃されることになります。

スーパーに行って納豆の表示を見ると「この製品の大豆は遺伝子組み換えではありません」
とプリントしてありますが、これは不当だと、今後は表示が消える可能性があるということです。

最新のデータで、遺伝子組み換えの農産物は、2013年ISAAA作付面積比の発表で、
大豆78.9%、トウモロコシ32%、菜種24%そして綿花はなんと70%の畑がGMOの種を
使っているとあります。

使用している三大国は、アメリカ93%、インド87%、中国60%です。

<そもそもどういう経緯でGMOが出てきたのか>

1865年にメンデル(オーストリア)が遺伝の法則を発見される。
1953年にワトソン、クリック(アメリカ)がDNAの二重らせん構造を解明。
1973年にコーエンとボイヤーが大腸菌を使って遺伝子組み換えに成功。
1984年にモンサント(アメリカ)がGMOのタバコを開発。
その後どんどんと開発が進み、トマト、稲、綿花に応用される。
1996年には日本はGMO作物(食品)を認可。
そして害虫耐性BTコットンが出始める。
2003年にはGMO大豆原料の製品が市場に出始める。


遺伝子操作という「生命の根幹」に係るような大問題が
高々30年、大した議論もなしに、単なる新しい技術の
一つという程度の問題意識のまま、いとも簡単に
普及してしまいました。

<モンサント社がどのような売り込み方をしたのか>

BTコットン 害虫抵抗性コットン :毒性を出す土壌中の微生物の遺伝子を綿花に組み込んで、
害虫の被害を防ぐ。主な害虫は、オオタバコガ。
害虫のタイプに合わせて5種類の種を用意。

除草剤耐性コットン       : 一般的に除草剤を撒かれると綿花も枯れてしまうが
                  特定の除草剤に対して耐性を持たせたコットンの種。
ラウンドアップレディという品種は、除草剤
グリホサホートを撒かれても成長に影響されない。

このような宣伝文句でした。

”有害な殺虫剤を大量に撒くことなく、環境や人の健康のためになり、
殺虫剤に費やしていた大きなコストを削減出来ます”

”除草のための耕作が不要となって大幅に農作業の手間が減ります”

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ところが、数年すると、想定外の問題が起き始めました。

●標的にしていた害虫ワタミゾウムシは減ったが、これに代わってオオタバコガが害虫になり、
結局、殺虫剤を撒くことになった。

●標的にしていた雑草に代わって、背丈が高く、繁殖力の強いアカザが作物に害を及ぼし、
除草剤を再度、撒いた。

インドでは、2002年からGMOが始まり、1エーカー当たり208圓亮穫のところ5倍の1,040
になると宣伝されていましたが、実際は63kgで70%減になりました。


種のコストは3倍以上で、更に綿の品質評価は低く、40%の価格に減らされて、生活苦から
自殺者が増えました。

2009年自殺者数17,638人:手元に残った農薬ラウンドアップレディを飲んで、自殺するケースが多かったと報告されています。

中国でも1997年からBTコットンの栽培が始まりましたが、その後、ワタミゾウムシ(カメムシ)も含めてその他の害虫が大量発生して1,000万軒以上の小規模農家に被害をもたらしました。

400万ヘクタールで始めたBTコットンでしたが、別の作物の2,600万ヘクタールに悪影響を
及ぼしました。結局殺虫剤を大量に撒きました。

<GMO作物の生き物への害>

コットンボールは、重量比で、繊維が30%、種が70%です。
70%の種は、綿実油になります。酸化しにくい食用油として、フライ食品、スナック菓子、
ツナ缶などの魚の油漬け、マーガリンに使われています。
絞りカスは牛の飼料や肥料として用いられます。

BTコットンの毒性が人や家畜に悪影響を起こす可能性があります。
赤血球を損傷する作用が確認されています。

<人への影響>

・BTコットンの畑で作業をした後、皮膚、目、呼吸器にアレルギー反応を起こした。
・綿花畑で作業していた人々だけでなく、綿の加工工場の作業者もアレルギー症状を起こした。

<家畜への影響>
・BTコットンの種の飼料を牛に与えたら、3日後に死んだ。
・羊の群れに与えたら1週間後に25%が死んだ。


GMOコットンは以上の理由から排除してゆかなくてはなりません。

国はこの度のTPP妥結を受けて、GMOの規制を緩める方向に向いています。

毎日、買い物する皆さんの「GMOはバツ」という意識が拡がることしか、
解決法はありません。

オーガニック認証の規定では、遺伝子組み換え産物は一切認めていません。


平成27年10月8日                
日本オーガニックコットン流通機構
宮 嵜 道 男

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