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【ペットを可愛がると長生きする - 14/02/25】

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ワンちゃん、ネコちゃんの可愛さに夢中の中高年が激増しています。
                             
飼い主は、自分の服は安売り店で済ませ、可愛い子には 最高のオーガニックコットンの服を着せたい、    「親心?」ということでしょう。
犬猫6匹を居間で飼っている私の娘家族の感想を 聞くと、「とにかく見てよし、触ってよし、 癒されるんだよねー!」と手放しで惚気ます。
餌や糞尿の世話、高額医療費のマイナス分を大きく 上回るだけのプラスがあるらしいことが判りました。
癒される気分の元は、「オキシトシン」という     内分泌 ホルモンです。  
オキシトシンが十分に分泌されていると、     脳の疲れが楽になり、気分が安定して、人に対する   信頼感が増し、心地よい幸福感に満たされます。
オキシトシンは別名「幸福ホルモン」とも      呼ばれています。
このホルモンが分泌されると相乗的に「心が安定するホルモン」セロトニンも分泌して     セロトニン神経が活性化されます。晴々した、いい気分のモードになります。                               
オキシトシンは哺乳類だけに分泌するホルモンで、主に出産に関係し、出産の時に子宮の収縮の役割を持っています。産科では陣痛を促進させる時はこのホルモンを点滴しています。           
分泌されたオキシトシンは、脳の前頭前野と扁桃体の受容体に取り込まれます。           ここは、心に関係した脳の真っ只中です。
オキシトシンが分泌され、セロトニンが分泌され、セロトニン神経が活性化されると、脳の状態は安定し、心の平安、平常心をつくりだします。また、自律神経に働きかけて、痛みをやわらげます。出産の苦しみは、男性からみたら想像を絶する難題ですが、女性は意外に平気でこなし出産後は至福感に満たされています。なるほど脳内でこのようにホルモンが働いていた訳です。
更にこのホルモンは出産後、母乳が出るように促す働きもします。              柔らかい赤ちゃんを抱き、授乳をすると更にお母さんの脳内にオキシトシンが分泌され、母性愛が高揚します。                                     幸せな気分と充足感に満たされて、母乳がよく出るという良い循環が起こります。          これまで、このホルモンは「女性専用」と思われてきましたが、実際には男性にもあり、年齢に関係なく分泌されていました。
どういう状態の時にこのホルモンが出るのか。                      可愛い赤ちゃんを見つめて優しく抱いている時、ワンちゃん・ネコちゃんと絡んで遊んでいる時、   親子の愛情、男女の愛情を交わす時そして、楽しい仲間と群れる時や狭い飲み屋で肩寄せあってワイワイ楽しく盛り上がっている時もオキシトシンが溢れ出します。             
これらの状態を「グルーミング」と呼びます。                         象や馬、その他多くの動物はお互いの体を接触させます。ネコは毛繕いを丹念に行います。    サルは、お互いにノミ取りや毛繕いをしてコミュニケーションに役立てます。          これらも「グルーミング」です。 
このグルーミング状態の時、脳内では せっせとオキシトシンを作って    セロトニン神経に送っています。
逆にオキシトシンが出にくい状態はどんな時か?
・人と人とのコミュニケーションをパソコンや携帯のメールで行う。
・人と係らない生活をする。
など、人と人との良い関係を築けない時には、オキシトシンが出ません。食事している場面でも、広い高級レストランで、緊張しながら食事をしている時も分泌されません。
オキシトシンが分泌されると身体への変化として次のような効果が出ます。
・人への親近感が増し、信頼感を持てる。
・ストレスがなくなる。
・血圧の上昇が抑えられる。
・血流が良くなり、心臓の機能がよくなる。
・幸福感を得られる

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以上のようないい気分が長く続けば寿命が延びるというのは至極当然と云うことになります。
「人は人に癒される」と云う言葉の意味は、オキシトシン分泌と言い換えることができます。   いや、この言い方は、人の感情を科学的に解釈するという冷たいオキシトシン不全の方向でした。      気を付けなければなりません。
平成25年12月5日

日本オ−ガニックコットン流通機構  
宮嵜道男


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