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【日米比較、オーガニックコットン意識調査 - 13/07/09】

テキスタイル・エクスチェンジが、オーガニックコットン製品を購入している人たちに アンケート調査をした結果が
報告されています。
日本の消費者のイメージのアンケートの結果と比較してみると、日米のオーガニックコットンに対する意識の違いが見えてきます。
<テキスタイル・エクスチェンジ調査 2012>
オーガニックコットン製品を買う10の理由
1   自然の物で、加工していないから・・・40%
2   殺虫剤を使っていないから・・・34%
3   自分の趣味に合うから・・・30%
4   健康にいいから・・・28%
5   地球のためにいいから・・・25%
6   農業のエコに配慮している・・・24%
7   動物をいじめないから・・・22% 
8   遺伝子組み換えの技術を使わないから・・・18%                    
9   生活を自然志向に深めたいから・・・16%                    
10  CO2気候変動問題の解決の一つだから・・・12%

<中小企業基盤整備機構調査 2009年>
    オーガニックコットンのイメージ
     1   環境に優しい、農薬を使わない・・・62.8%
     2  製品の加工工程で有害な化学物質を使わないから安心・・・58.4%
     3  肌触りが良い・・・54.6%
     4  アトピー・アレルギーに安全(肌に優しい)・・・47.1%
     5 製造段階で有害な化学処理をしないので環境にいい・・・44.4%
     6 農薬を使わないから農民の健康被害がない・・・25.8%

以上のように、傾向として日本の人たちは、オーガニックコットンを選ぶ場合、自身の身の安全、     
健康を理由とし、アメリカの人たちは、環境保全を理由としている点です。また日本人の特徴的なのは、     オーガニックコットン製品が製造段階で有害な化学的加工処理をしていないとしている点です。
日本のオーガニックコットン製品のイメージは、生成り色で、漂白も染色もしていないナチュラル感   
たっぷりなものと云うことになります。
この度の調査で、アメリカでもオーガニックコットンには過剰な加工処理がないのがいいとしている比率が高いのは意外でした。但し、全体としては、染色も漂白もしていて、通販や売り場では一般商品と    ほとんど見分けがつきません。特にオーガニックコットンのコーナーを設けて区別して売るという形にも なっていません。また、特に100%純粋性を求めるのではなく、少なくとも5%でもオーガニック    コットンが含まれていれば、環境保全に結びついている筈だからそれでよいという考え方に向いています。
ナイキをはじめとする大手ブランドもオーガニックコットンを仕入れ、一般のコットンに混ぜて普通に 作り、普通に売っています。そして、会社の株主向け年次レポートなどに、オーガニックコットンの買い  付け量など記載して、環境保全に貢献していることをアピールしています。 
日本では、オーガニックコットンが入ってきた当初から、アトピー・アレルギーの乳幼児向け製品から  紹介されたため、「化学処理のない安全な生成り商品はオーガニックコットン製品」という常識ができ    あがったようです。
20年経って、最近は日本のアパレル各社も染色したもの、5%、10%混入したもの、オーガニック   認証手前のものなど、色々な関連商品が出てきて、アメリカ・スタイル化してきました。
これは色々な選択肢の中で消費者が適宜、選べるようになった、そしてオーガニックコットンが浸透してゆく面から良い傾向と思います。
但し、そこで、気を付けなくてはならないことは、日本の消費者の希望の中に、厳然とある健康志向や   安全性への期待を裏切ってはならないということです。
この意味からもNOCグループのオーガニックコットン商品、一品一品についているNOCラベルの  信頼性を守ることが如何に重要か、改めてその責任を痛感しました。

平成25年6月20日                               
宮嵜道男              
日本オーガニックコットン流通機構


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