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【NOCコットンは安売り競争に巻き込まれない - 09/12/18】

街はどこも安売り投げ売り競争の真っ只中、新聞でもこのところ止め処の無い
この安売り現象について色々な角度から論じています。
11月5日付け繊研新聞の小島ファッションマーケティングの小島氏の記事が衝撃的です。そこでは、H&M、フォエバー21の海外勢に対してユニクロはじめ無印良品、しまむらなど国内SPA*(小売業者自身が製造する形態)企業が低価格戦略で立派に迎え撃ち、軒並み好業績を挙げているとしています。
「消費のボリュームゾーンが低価格化して、経済の衰退と下層社会の拡大、デジタルな感性圧縮によってエコ低温体質(少ない消費と少ない付加価値で満足する)に退化したデジタル世代がメジャー化し、消費の付加価値が削げ落ちて市場が途上国化しつつあるからではないか」とコメントしています。
*SPA: Speciality store retailer of Private label Apparelの略
その上で、「ファッションビジネスはマーケットの退化を直視し、過剰な付加価値を削ぎ落として、衣料品を耐久消費財と言う見方から消耗品に切り替えてこのボリュームゾーンに総力を投ずるべきだろう」と結んでいます。
また一方「安売り競争は、社会を壊す恐るべき罠だ」とエコノミストの浜矩子氏は文芸春秋10月号の中で指摘しています。過激な安売り競争が企業を疲弊させ、労働者の賃下げ、リストラに繋がり、消費者は、生活防衛のために更に安売り品に群がり、デフレの悪循環に入る。その原因は経済のグローバル化で、海外の安い賃金労働者をどこまでも追い求めることになる」としています。
東南アジアの安い労働力を背景に大量生産大量販売できる巨大企業が大きな利益を得るビジネスモデルが成功して極まった感じになっています。ただこれは貧困格差を生み、人類の最大多数の幸福を求める21世紀のモデルとは逆行しています。消費者のためにより良い物をより安く提供するという美しい看板の陰で冷徹な市場独占の戦略を練る姿が見えます。
ファッションは消耗品と見るファストファッションブームの中、じっくり意味のある
ハイエンド商品は、影を潜めているように見えます。
ところが、エコロジーや健康やフェアトレードに関心のある人々は年々着実に増えてきています。その証拠に健康やエコをテーマにしたイベントはどこも盛況です。
このマーケットにNOCコットン製品は、必ず受け入れられてゆきます。
そこで、大事な事は、このハイエンド・上層のマーケットを相手にしてゆくためには
しっかりとした商品の背景の説明が不可欠です。
ファーストファッションのマーケットでは、余計な説明は邪魔で価格と感性が合えば成り立ちますが、ハイエンドのマーケットでは、原料からどのように加工が成され、作り手がどのような考え方を持っているかにも関心があります。そうでなければ、価格が安売り品と比べて3倍も5倍も高い商品を買う筈がありません。
お店であれば、商品の背景、特長を表記したパネルを掲げ、熱心に説明しなければなりません。
お客様は一見同じように見えますが、人生観も生活観も経済状態も異なります。
ハイエンド品を求めるお客様の感性に受け入れられる洗練された表現も必要です。
NOCコットン製品は、まさにこのハイエンドマーケット向けの商品です。
素材の理由、ものづくりの思想を前面に出さなくてはなりません。NOCコットン製品にお客さまの感性が合って購入いただきましたら、更にあらゆる方法でその意義を伝えてゆくと、購入者から理解者、ファン、支援者になってゆき、更には「伝達者」に成って行き、お知り合いに薦めてくれ着実に拡がって行きます。人伝いに広がるマーケットが最も堅いとマーケティングの専門家は述べています。
そのようにお客様方の信頼とご期待に応えられるようにNOCメンバー各社の皆さんがそれぞれ努力してゆけば、どんなに安売り競合品が蔓延しても怖れることはありません。
日本の工場で仕上げられた製品という信頼性があります。
無農薬のエコロジーコットン原料、製品に化学処理をしない安心感、綿花の産地への経済支援等々、NOCの進めるオーガニック製品は、語るべきテーマで事欠きません。
NOC事務局に大いにご相談ください。

平成21年11月30日                   宮 崎 道 男

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