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【編集雑記/日本人の暮らし - 02/10/08】

日本人の暮らし向きは昭和30年頃を境に大きく変化してきたと思う。
それまでの生活は基本的に江戸時代や明治時代からの生活パターンに従った生活だったと思う。
その当時はまだ電気が通じていない辺鄙な場所も日本にはあった。
電灯で灯りをとりラジオを聞くこと以外は都会を除いて江戸時代の生活とあまり大きく違うものではなかった。

農家の動力のもとは牛、馬を使用し、それこそ江戸時代から使われてきた農機具を使って農業をしていた。
豪雪に見舞われる雪国では、冬の間は外での農作業もなく
家の中でムシロ、ワラジやワラゾオリを作る生活をしていた。
最初の変化は日本の高度成長が始まりはじめた昭和30年頃からである。
もはや戦後ではないと云われ、農村地帯からの冬の出稼ぎのシステムが定着してきたことである。
東京オリンピックの特需や池田内閣の所得倍増政策のお蔭で労働力が必要とされ、今の中国のように日本人全てが忙しくより豊かな生活を目指して働き出した。

昭和40年代に入って萱葺き屋根の家が建替えられ始め、国道が舗装され徐々にモータリゼーションが広がっていった。
そして途中オイルショックに合ったりしながらも輸出立国で日本はどんどん豊かになっていった。
そしてとうとうバブルに到達して、弾けてしまいその後遺症に今も苛まれている。
日本の産業構造自体が変わってしまったのだから、簡単にもとに戻るわけがない。

競争原理の導入を過去10年アメリカンスタンダードとして押し付けられてそれが正しいと言う人が多かった。
競争原理だけで物事を判断されると弱者は切り捨てられ、ある地域は取り残されていってしまう。
そこに政治が必要となるのだと思うが少々行きすぎている。
町村合併が今盛んに叫ばれているが、田舎を全部都会化するのでなく田舎の特質を生かしたSlow Lifeを考えていけないものだろうか。

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珍しくなった萱葺き屋根の家屋、現代の刈り入れ風景
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